STORY

苛烈を極めた戦いから数十年。 ジャークノイドの侵攻を退けた地球は再建への道を歩んでいた。空は眩き陽光を、海は豊穣の恵みを、 大地は緑の息吹を取り戻しつつあった。社会の急速な復興は、人々の表情に再び暖かな希望をもたらしている。

だが、何かがおかしい。何故、どうやって我々はあの悪魔の軍勢に打ち勝てたのか。 誰1人それを知る者は無く、何処にもその記録が残されていないのだ。それはまるで、 ジャークノイドそのものがあの日より「存在しなかった事になっている」かの様な平穏であった。 しかしここに一片の鍵は存在している。旧テラフォース基地深く、最高機密として保管される一枚の金属板。 引き上げた当時、科学者達は誰もが言葉を失った。遺物が埋没していたのは数億年前の地層であった。 だが輝く表面には一切の劣化も無く、レーザー照射でさえ傷ひとつ付けられぬ高硬度の素材に記されているものは… 古代文字でも解析不能の記号でも無く…「英語」だった。

その内容は金属板の桁違いな存在がなければ到底信じ難いものであり 同時に今の地球の状況を全て説明しうる唯一の言葉でもあった。メッセージの最後にはこれから訪れる「異変」の、 日付時刻が秒単位まで、緯経度はメートル単位までが刻まれていた。 約束の刻(とき)約束の地ーー我々は太平洋上空にあった。 この日に向けて開発された新造艦艇の甲板を穏やかな海風が撫でている。 四方に水平線。見渡す限りの絶海。 ここで、この時に、何かが起こるとは到底思えない、大自然の掌(たなごころ)に包まれるような風景。 その、風景が、割れた。青空も海原も一枚の絵画が後ろから裂かれる様に断ち割られた。 その高さ、実に1キロ。切断された碧空の隙間から覗く紅蓮の赤は、蠢き輝く内臓を思わせた。

そこは過去。そこは運命が分かれし場所。 決戦の一瞬に続く、門(ゲート)が開かれたのである。「機関出力全開!!取舵10度…仰角25度!!全速…前進!!」 空間揚陸艦ユキシマは進攻を開始した。第一次分岐大戦。

あらゆる並行宇宙から、強者達が集結する。

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